期間 |
1989(平成元年)2月23日〜1989(平成元年)3月16日 |
場所 |
長野市内 某自動車ディーラー本社 地下ボイラー室 |
1.テスト目的 |
(1)ポーラーによって試料パイプ内に発生している赤錆(Fe2O3)を除去すると共に、黒錆(四三酸化鉄Fe3O4)に還元できるか。
注:黒錆はマグネタイトとも言い、防食皮膜として有効である。 |
(2)水槽はドラム缶を利用した物で、消化訓練の時に使用していたので内外ともかなり錆ており、ポーラー水と接触する内側と底部の錆がどの様に変化するか。 |
以下について経時的に観察し、その効果を確認しようとするものである。 |
2.テスト方法 |
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3.テスト結果 |
(1)試料パイプ内の赤錆
テスト開始と同時に赤水が流出したが、そのまま循環させたので水槽内の水は真っ赤になった。
循環ポンプのスイッチをOFFにして、試料用パイプの内面を隔日毎に観察した。
4日目頃から錆コブが小さくなり始め、15日目には殆ど除去されたが、更に6日間続行し完全に消滅したのを確認した。 |
(2)赤錆(Fe2O3)の黒錆(Fe3O4)化
パイプの中を指でこすると指が真っ黒になった事と、水槽の底から磁石で採取した黒錆粒から、還元作用による赤錆の黒錆化が確認された。(赤錆が黒錆化すると磁石に吸着する。) |
(3)水槽内(ドラム缶)の錆
テスト中は水が赤く濁って底が見えなかったが、テスト終了後ポーラー水と接触していた内壁及び底部の錆はきれいに除去されていました。なお、接触のなかった内壁上部の10p程の箇所は、テスト前のままであった。 |
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循環ライン |
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内部の錆が除去された水槽 |
黒錆粒(磁性酸化鉄) |
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試料パイプの内部(赤錆瘤)
テスト開始前 |
錆瘤が除去された内部
21日後 |
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