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アクアクリア効果確認テスト
≪ アルミダイカストマシーンの金型冷却水 ≫

設置機種
アクアクリア型式:P60×1式
対象設備
アルミダイカストマシーン×5基の金型冷却水
テスト期間
平成23年7月14日~平成23年11月21日の4ヶ月間(テスト機は、新品有償貸出し)
目的
貴社の補給水(井水)はシリカが48㎎/Lと大変高い。
シリカがスケール化すると大変硬く、薬品洗浄でもなかなか落ちず、工場生産効率の低下に即つながってします。
従ってスケール対策を薬品で処理しても限界値120㎎/L以下の管理となる為、2.5倍程度の濃縮しか出来ず、薬品を含んだ排水量が多く莫大な薬品のランニングコストが掛かる。また水温でもブロー管理している為、実際にはもっと高額な薬品費用が掛かってしまう。
その為、軟水器を利用してカルシウムを水からとる方法がアルミダイカスト業界では一般的であるが、この方法も莫大なランニングコストが掛かる。
また、軟水器ではシリカ成分をとる事が出来ないのでシリカの高い補給水を利用する場合は、シリカもとれる純水装置(RO膜)等を利用する必要が出てくる。しかしながら、純水装置は軟水器利用より何倍もコスト高となる。アルミダイカストにおけるスケール問題は不良品の増大に繋がる為、業界全体の悩みの種と言える。
この様な背景より、ランニングコストの殆ど掛からない物理的水処理法のアクアクリアを設置してスケール対策効果の実証を行った。
20RTクーリングタワー  タワー下は2.2㎥×2層
合計4.4㎥の冷却水槽有り
アルミダイカストマシーン×5基のジェットクーラーパイプ内を
冷却水が循環している。
設置図面
設置写真
平成23年7月14日
英国製電磁式水処理装置”アクアクリア”型式:P60を50Aの冷却水メイン管上に設置してテスト開始。
50Aの配管上に設置したので配管工事は不要で簡単に設置可能です。効果を発揮する為には、発信機より送信された無線周波数信号を、電磁界発生装置と配管周囲に固定されたフェライトリングにより、管内に水処理用の電磁界を形成して水処理を行います。 発信機であるPSU上に青と赤のライトが両方点灯していれば、作動状況OKです。設置後はメンテナンスフリーで消耗品も無い半導体製品なので、このランプのチェックのみでOKです。
 電源は100V、50/60Hz利用可能なので、単相100V電源へ接続しました。
効果確認方法
1.スケール対策効果確認方法
アルミダイカストではジェットクーラーパイプのスケールの詰りにより、冷却効率の低下が起こり、不良品の発生率を上げる事になる為、以下を観察事項とする。
①ジェットクーラーパイプのスケール付着状況を定期的に確認していく。
②アクアクリア設置前と設置後でジェットクーラーパイプの交換頻度を比較する。
③金型冷却水 排水パイプのスケール状況を観察する。
④アクアクリア処理の効果特長の一つとして、スケールの溶解流出と凝集沈殿作用がありますので、冷却水槽内にスケール沈殿が発生するかを確認する。

2.水藻対策効果確認方法
タワー内及びタワー外側の充填材に水藻の発生が確認されております。この水藻の発生箇所を観察して行き、どの様に変化してくるかを確認する。

3.その他
現場調査の都度、目視できる効果については写真に記録して比較する事とします。
1-① ジェットクーラーパイプの観察
22800ショット
 スケール付着もなく問題なし。  
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42660ショット
スケール付着なし。  
アクアクリア設置前の実績平均では33500ショット程度でスケールトラブルによりジェットクーラーパイプの交換が必要であった。
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86780ショット
80000ショットを超えてきて若干のスケール付着が確認された。この後、95540ショットにてピン交換をおこなった。
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他現場での実例写真(無処理)
ジェットクーラーパイプは以下の様な状態になると通水困難となり冷却不能となる。
   
厚いスケールの付着 厚いスケールの付着   
1-② アクアクリア設置前と設置後でジェットクーラーパイプの交換頻度を比較する。
無処理A~Eの実績ベースで、平均33500ショットでパイプ交換となっていたが、このバラつきは水質による事が多い。アクアクリア処理側は95500ショットにてパイプ交換をしました。
上記よりアクアクリア処理により約2.9倍パイプ交換頻度が延長された。つまり、無処理に比べアクアクリア設置時の方がスケール詰りによる不良品発生率が2.9倍下がる結果となり、品質的にも安定した。
1-③ 金型冷却水 排水パイプのスケール状況を観察する。
アクアクリア処理4ヶ月にて排水パイプ内のスケールが溶解溶出し薄くなり、管内の地肌が見えてきている。
1-④ アクアクリア処理により冷却水槽内にスケールの沈殿が発生するかを確認する。
 
アクアクリア設置日:平成23年7月14日に撮影
水槽内にはスケールの沈殿物はなく、水藻の発生により水槽全体が緑色に見える。
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アクアクリア設置5ヶ月後:12月16日に撮影
水槽内に機器に付着する筈であったスケールが沈殿を起こしている事が確認できる。
また、藻の発生もなく綺麗な状態を保っている。(右は沈殿物の拡大写真)
2.アクアクリアの水藻に対する効果確認
アクアクリア設置日:平成23年7月14日に撮影
タワー壁面及び充填材に緑色の水藻が確認できる。
アクアクリア設置5ヶ月後:12月1日に撮影
藻類は死滅すると黒くなるが、タワー内の藻はすべて黒くなっていた。
上記の水槽内の藻もタワーへポンプで吸い込まれるため死滅した黒い藻の堆積が見られる。
3.その他
アクアクリア設置日:平成23年7月14日に撮影
タワー内を確認する窓(プラスチック製の透明窓)にスケールと藻が付いていた。
アクアクリア設置5ヶ月後:12月16日に撮影
スケール及び藻は剥離し、とても綺麗になっている。
水質分析より
下記表より、補給水のシリカが高い事、また循環水はランゲリア指数が+の為、スケール傾向の水質であることが伺える。
水質面からは、カルシウムとシリカの混合した珪酸カルシウム主体のスケール発生が予測できる。
本設備は水温が30℃以上で補給水が入る仕様の為、循環水全体としてはさほどの濃縮水とはならない値となっているが、この水が冷却するジェットクーラー内は200℃位になっており、瞬間的な蒸発を起こすため、実際のパイプ・ピン内部では瞬時に異常濃縮してスケール発生していると言える。
項 目 補給水 循環水
 採 水 日 23.4.27 アクアクリア設置前 23.6.22
 pH(25℃) 7.3 7.9
 全硬度 ㎎/L  23 39
 カルシウム硬度 ㎎/L 15 25
 塩化物イオン ㎎/L 4.9 7.5
 硫酸イオン  ㎎/L 1.6 1.3
 シリカ ㎎/L 48 59
 鉄 ㎎/L 0.03 0.03未満
 酸消費量(pH4.8) ㎎/L 36 64
 電気伝導率 ms/m 8.5 16
 色度 1 0.5
 濁度 0.1 0.1未満
 ランゲリア指数  L.I -1.9 強い腐食傾向 +0.1 スケール傾向
総合評価
1.スケール対策効果
アクアクリアを設置してジェットクーラーパイプの交換頻度を過去データの無処理の場合と比較してみたが、アクアクリア設置の場合の方が2.9倍の交換頻度延長が確認できた。これはスケールトラブルによる不良品を発生させない安全率を3倍上昇させたと言え、アクアクリアのスケール抑制効果が確認できた。また、熱も圧力もジェットクーラーパイプ内ほどかかっていない排水管では、管内に付着していたスケールが薄くなり、アクアクリアによるスケール溶解流出作用が確認できた。アクアクリア設置後は水槽内にもスケールの沈殿物が確認できた。これは無処理の場合の古いスケールと機器に付着する筈のスケールが付着せず、アクアクリアの効果の特徴である微粒子としての凝集沈殿作用により水槽内に沈殿を起こした結果です。

2.水藻対策効果
アクアクリア設置前にはタワー内及び水槽内に緑色の水藻が確認されていたが、設置後は水藻が死滅し、黒色になっている事が確認できた。水藻発生防止は細菌類やバクテリアの繁殖を防止する上で、スライム(ヌメリ)防止が可能となり大変有意な効果であります。
今回のテスト結果より、熱負荷の大きいアルミダイカスト設備においてもランニングコストのかからないアクアクリアを利用する事でスケール抑制効果・水藻抑制効果を確認する事ができた。

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