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設置日 |
昭和60(1985)年12月 |
目的 |
冷温水設備の防食と防スケール |
写真説明 |
ポーラー型式:PI-50F(50A)をサプライヘッダー出口側へ設置した所 |
処理水量 |
総循環水量の5%以上を処理 |
比較写真 |
写真A 写真@
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写真@:ポーラー処理4年2ヶ月後
通算15年間利用の状況内面は平たんで黒錆の防食皮膜で覆われています。
写真A:ポーラー未処理側の管内防食とスケール付着状況
15年利用 全面の凹凸の赤錆あり |
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ポーラー処理水の効果(サンプル水より)
(1)凝集沈殿効果 (2)防食マグネタイトの形成促進(赤錆の黒錆化) |
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写真B:処理前より処理後60日までの水のサンプル
(A)処理前は赤水色の冷温水
(B)10日・20日・30日・60日後のポーラー処理水は透明で底部に黒錆が
沈澱し、お互いに吸着する磁化鉄(砂鉄)の粉末であります。 |
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写真C:処理後90日目より4年2ヶ月のサンプリングは処理10日後と
ほぼ同一の透明水で下部に黒錆が沈澱し、同一傾向の防食水となっています。 |
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設置場所 |
仙台市某公団 |
目的 |
ビル空調用冷温水設備全体の古いスケールの溶解流出、スケール付着防止及び防食を目的とし、設備全体の老朽化防止を計る。 |
説明 |
昭和60年12月にポーラー型式:PI-50F(2”)1台を冷温水のサプライヘッダーの吐出側に設置し、ポーラーにて一部循環処理をした。 |
効果 |
@管内調査
比較設備は2基あり、一方はポーラーを利用し、他方はポーラーを利用しない状態での比較検査を行った。
両設備は全体で15年使用、1基の11年目にポーラー設置。従ってポーラー側は取付後4年2ヶ月利用した事になる。
ポーラー取付後も管内には腐食の発生とスケールの付着があったが、明らかに古いスケールや錆が溶解流出し、管内にはマグネタイトの防食皮膜が形成され、未処理側に比べて滑らかに黒茶の色を呈していた。
他方ポーラー未処理側は腐食とスケール付着が発生していた。
A水質検査より
補給水は上水でカルシウムが少なくきわめて強い腐食性の水質です。
すでにポーラー設置前には循環水の鉄イオンが78ppmもあり、水は赤茶の錆水であったものが、取付10日後には鉄分は還元され、防食マグネタイト(黒錆化)として凝集沈殿作用が起こったため、処理水の透明度アップの効果は4年2ヶ月にわたり継続しました。
従いまして古い建物でこの様に腐食の進んだ錆色の冷温水はポーラー処理後1週間か310日後には透明度の高い冷温水に変化し、サンプル水の中には黒色の防食マグネタイト(Fe3O4)の粉体の沈澱が見られます。 |
冷温水の水質: (注)補給水は上水 |
項 目 |
補給水 |
設置前 |
10日後 |
1ヶ月後 |
1年後 |
2年後 |
4年2ヶ月 |
pH |
7.0 |
7.3 |
7.1 |
7.2 |
◎7.7 |
7.3 |
◎7.9 |
カルシウム |
18 |
24 |
33 |
23 |
24 |
18 |
22 |
シリカ |
17 |
6 |
3 |
3 |
1 |
1 |
3 |
鉄分 |
0.1 |
※78 |
4.6 |
5.1 |
◎0.96 |
◎0.49 |
◎0.75 |
電気伝導率(ms/m) |
15.1 |
20.5 |
19.8 |
20.0 |
18.0 |
10.4 |
10.3 |
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※印は設置前の錆水
この水のサンプル水の様子は前の頁にカラー写真で示しております。 |
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